ムネサカ古墳(粟原)


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粟原谷の北側の丘陵上にある古墳で近年山道が幾分整備されたが、従来は熊笹をかいくぐって道なき道を探索するも、かなり見つけるのが、厄介な古墳でした。でも、見つけたときの感激は何にも変えがたいものでした。ムネサカ古墳をムネサカ古墳群と呼ぶ人もおられますが古墳群としての共通性も無く4基の内2基は消滅しており通常ムネサカ古墳といえば1号墳を指します。1号墳は県の史跡で径45m、高さ8mの2段築成の円墳です。こんな山奥にこんな巨大な石室があったとは・・・もっと皆さんに知っていただきたい素晴らしい古墳です。石室の全長は16.6m、玄室長4.6m、幅2.7m、奥壁、側壁ともに2段積みの花崗岩の切石を使っており壁の隙間には漆喰が詰められており今も見ることが出来ます。石室の様式は明日香村の岩屋山古墳とほぼ同スケールですが岩屋山ほど切り石は平坦化されていません。しかし逆に、この山中ですのでワイルド感たっぷりとも言えます。近くにある粟原寺の建立に関係した中臣氏との関連も考えられます。

 

【参考】大和の古墳探索 by とし坊